男の中の女.~love story~
歩side
~歩side~
どうやら、俺は
馬鹿だったようだ。
何故2人で遊ぼうなんて
思い立ったんだろう。
考えなきゃ良かった。
こんなに、自分が
飛鳥を女としてみていて、
すごく好きだって事を
自ら思い知らすようなことを
してしまった自分は
本当に馬鹿だ。
映画の最中、
俺の頭はすっからかんで。
内容なんて全く
頭に入らなくて。
終わったあとの
飛鳥の映画の感想の問いかけにも
それっぽく答えて。
少しでも、触れたかった。
だけど
隣のシートに座る彼女は
近いようで、
とても遠い存在に感じた。