男の中の女.~love story~
それから2ヶ月後。
季節はもう冬を迎えようとしていた。
「結城せんせーー」
アタシはいつも通り
放課後になると
結城のいる少人数教室に
足を運ぶ。
アタシは受験勉強として
結城に教えて貰いに来ている。
この目の前の腹黒な大人を
本気で好きになるなんて、
自分でも思っていなかった。
「またお前か。
いい加減ウゼェ」
生憎、この男はアタシに
目もくれちゃいないみたいだけど…ね
「いや、ウザイも何も
わかんないとこを聞きに
来てるんだけど!?」
ふーん?とアタシを薄めで見透かす。
「俺に会いたくて来てんだろ?毎日」
視線も体制も変えずに
サラリと言う、コイツは凄い。
そして図星なんだけどね。
「まーねっ」
アタシはか細く呟いて
ニコッとハニかんでみる。