男の中の女.~love story~
車を降りてしばらく
歩くと
そこにはおっきなツリー。
真っ黒の空に
瞬くように煌めくツリーの光。
まるで星のよう。
「綺麗だね」
「おう」
「寒い」
あたしがそう言うと
手を握ってきた。
「どう?」
「・・・あったかい」
ニコッというより
ニヤッと笑う私。
「あたしさあ」
「ん?」
「いつでもいいし、あたしはダメかも知れないけど」
一瞬、夜が止まる。
「少しでも、一日の片隅に考えて欲しい、から」
「いずれ・・・なんてことを期待させて欲しい」
あたしの言葉に
顔を向ける結城。
「要するに、彼女候補にしてくださいと?」
アタシは結城の目を見て頷く。