男の中の女.~love story~
「…で?
お前、返事どうしたんだよ?」
南が恐る恐る聞いた。
「いや、返事もなにも…。
付き合うわけないよ」
アタシは冷静にそう
言い放った。
「お、おまえ!!!
そんなもったいないことを…」
司は頭を抱えながら
アタシの肩を掴んだ。
司の坊主頭が
顔面に迫ってくる。
「な、何だよっ?」
「東条くんてのはスポーツ万能で
優しくて気が利いて頭も良い、
女子にすっげーモテる男子ってのは
もちろん知った上で、フッたんだろうな?」
「え…、え?」
東条くんとやらは
そんな人だったのか。
「そんな男が、飛鳥を好きにねえ…。」
「本当物好きだよな~^^」
苦笑いする南と夏樹を
アタシはきつく睨んだ。