偽りの仮面 真実の愛


「危ないよお姉ちゃん!!僕がやるから」



姉の行動を見た弟は、慌ててその手を止めるとすぐに火を消した。



「ごめんね、マト。すっかりスープの事を忘れていたわ」

「スープは大丈夫だよ。それより…」



そう言うと、少年はそっと少女の顔に視線を向けた――。



「確認もしないで手を伸ばして…。火傷したらどうするの?



お姉ちゃんは目が見えないんだから――。」




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