偽りの仮面 真実の愛
「今日もこんなにたくさんもらってしまったわ…」
あふれ出そうなほどの荷物を抱え、リネットがポツリと呟いた。
申し訳ない……、そう思っていても今の自分にはどうすることもできない。
目が見えない自分では、自分ひとりだけでマトを育てることなどできないのだ。
「私は……、幸せものだわ」
少し自嘲気味に、リネットがふっと呟いたとき――、
「――いいか……」
路地裏から――、声が聞こえた。