い ち ご み る く


「森山。何言ってんのよ!」

真っ赤になりながら
あたしが言った。



「憐って呼べよ。」

「は?」

「俺のこと憐って呼べよ。」

「嫌だよ。」

「呼べよ。」

「いーやーだー」

「呼べってば。」


次第に大きくなっていく2人の声。




「おい!そこの2人!!
何イチャイチャしてんだ!
付き合ってるのか??」
先生が冷やかしてきた。

「・・・・・・・ちがッ」

あたしが口を開こうとした瞬間


「違いますよ。
そんなんじゃないっすよ。」


森山憐があたしの代わりに
そう言った。





ズキンって
胸が痛んだ・・・・・。

付き合ってないのは事実なのに

「付き合ってない」って否定されて
なんか分かんないけど涙が出そう。




あたし、コイツのこと好きなの?
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