い ち ご み る く
━━スキ、キライ、スキ?━━
好き.....?
係決めも終わり一安心なあたしは
3時間目の授業を
ぼけ〜っと聞いていた。
「じゃあ、12ページの文章を
・・・・・・・・・・・・・・美月。
読んでみろ。」
━━━━━━━━━━。
やばっ!!
全然聞いてなかったよ。
12ページ??
教科書教科書って
教科書がない━━━━━━━
もたもたしてるあたしに先生は
「やっぱり聞いてなかったな。」
みたいな顔をしている。
先生ひどいよ。
わざと聞いてなさそうな人に
当てたんだ。
あたしは心の中で愚痴をこぼした。
ずっとそうしてるわけにもいかず
あたしは仕方なーく
隣のアイツに助けを求めた。
「森山。森山。
教科書もってない?」
小声で話しかける。
「あ?持ってっけど?」
へぇーー。
意外!!
ちゃんと持ってきてるんだ。
って問題はそこじゃなくて。
「お願い!貸して!」
あたしが必死に頼み込む。
するとアイツは
面倒くせぇな。みたいな顔をしたけど
あたしに教科書を貸してくれた。