幼なじみは俺様王子。




――でも、あたしはそこで驚くべき事実を目撃することになる。


懐かしい道を歩いていると突然、路地裏から出て来るお父さんの姿が見えた。


「おとうさ…っ……!」


あんなひどいことしても、やっぱり父親だからあたしは自然と声をかけていた。


だけど……


そこにいたお父さんは、知らない女と親しげに腕を組みながら歩いていた。


……最低。

ありえない。


そんな言葉が頭の中を駆け巡った。


やっぱり男なんて信じられない。


いや、絶対に信じない。


あたしはそう、心に強く誓った。



転校先の学校でも、男を捕まえてはセフレになって

男の全裸の写真を学校に貼りつけたり、卑劣なことをして男のプライドをへし折ってやった。



そんなことを裏でやってるとは知らず、みんなあたしを“お姫様”扱い。


気分は最高だった。


そして、あたしの最大の目的。


楓クンの好きな女と楓クンをズッタズタにすること。


まず、楓クンを陥れるための作戦を立てた。


そして、楓クンの女も。




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