幼なじみは俺様王子。
「……な、何で?」
「いいから」
そ、そんないきなり言われても……
「もしかして、俺に開けてほしいの?」
楓は挑発的に微笑んで、あたしにキスを落とした。
突然のことに驚いて、楓の胸板をポンポンと叩いたけれど、楓はびくともしない。
それどころか、後頭部を押さえられて余計に抵抗出来なくさせた。
甘いキスに溺れていたら楓の口から甘いものがあたしの口に侵入してきた。
………ん?
な、なにこの甘いの……。
唇が離れた途端、あたしの口の中に甘いものが広がって。
こ、これって……
チョコレート?
不思議に思って楓を見ると、楓は優しい笑みを浮かべた。
「お前、好きだろ?」
……そう、あたしはチョコレートが大好き。
1日に3回はチョコレートを食べる。
チョコレート依存症。
って言っても過言ではないくらい。
でも、どうしてあたしがチョコレート好きなの知ってるんだろう……。