幼なじみは俺様王子。
《step☆6》
◆恋味の罪と罰
「そんなことがあったのねぇ~」
ニンマリとあたしを見つめながら、サンドイッチを頬張るあーちゃん。
あたしはその姿に苦笑いを浮かべるしかなかった。
遠足から帰ってきた翌日。
あたしはあーちゃんと裏庭でランチタイムを満喫していた。
「……で、それから王子とはどーなったのよ?」
「ど、どうって……」
夜中の1時。
瀬川クンが帰って来たと同時に、あたしは自分の部屋へと戻った。
帰ってきた時にはあーちゃんは爆睡。
あたしも仕方なくベッドに横になった。
でも、なかなか眠つけなくて。
楓との甘い時間を思い出して、ひとりでドキドキしていた。
「だから別に何もなかったって」
「ふーん」
あーちゃんはつまんなそうな顔をして再びサンドイッチを頬張る。
「あーちゃんはどうだったの?」
そうだよ。
夜中まで一緒にいて何もないわけがない。
あーちゃんは、なかなか瀬川クンのことを教えてくれないから、あたしだって気になるんだ。