幼なじみは俺様王子。
「んっ…ふわぁ……」
朝の眩しいほどの日差しが、あたしの目をかすめる。
……あれ、朝?
ふと時計を見ると、もう7時を過ぎていた。
う、嘘……
うっえぇぇん!
ち、遅刻しちゃうよぉ!
あたしは睡魔に襲われながらも、超特急で準備をはじめた。
朝の外にカラダを放つとまるでオーブンの中にいるような暑さにイラッとくる。
……うっ。
このままじゃ、こんがりやけて、いい匂いがしてきそうだよぉ……
気づけば、もう7月。
今年は猛暑だってニュースでもやってたっけ……
はぁああああ。
なんか、朝から憂鬱になってきた……。
「……ぷっ」
……ん?
今、誰かに笑われた気がしたんだけど……
気のせいかな?
幻聴、幻聴。
あたしは、暑さのせいでフラつきながらも、学校へ足を早めた。