幼なじみは俺様王子。
「コイツは相当楽しかったみたいだ」
楓クンがそう言うと鈴さんはニッコリと笑った。
「あら、それはよかったわぁ~」
つられてあたしも笑う。
「はいっ!ありがとうございました」
「いいのよぉ、お礼なんて。それより夜ご飯の支度が整ったから7時に“桜の間”でね?」
それだけ告げると鈴さんはどこかに行ってしまった。
「もう7時まで30分しかないな。このままメシ食いに行くか?」
楓クンがあたしに尋ねた。
どうしようかな。
でもお腹すいちゃったし……。
「そうだね!ご飯食べに行こうよっ!」
迷った末、あたしはそう言った。
すると楓クンは、やっぱり笑って
「お前はメシばっかりだな?」
そう言った。
なっ……
もぉおおおおお!
あたしがご飯食べるとなると、いっつもそればっかり!