幼なじみは俺様王子。



そう言えば、小さい頃にも似たようなことあったっけ……。


あたしがいじめられてると、楓クンがいっつも守ってくれて……


「ギャーギャーうるせぇんだよ」


『穂香チャンをいじめるなぁ!』


幼い頃の楓クンの声と相沢の声が重なった。


相沢って、

けっこういいヤツじゃん。


「穂香いじめていいの、俺だけだからさ?」


……前言撤回。


全然いいヤツじゃなぁああい!


「「カッコいい……」」


頬を赤らめて女子群は呟いた。


こりゃ、後先が思いやられるわ……。


あたしは、はぁ…と深いため息をついて机に突っ伏した。



――この後、あたしが女子群に目の敵にされたのは言うまでもない……ですよね。


……はい。

(泣)




< 9 / 267 >

この作品をシェア

pagetop