ホントはね・・・?

「ゆい!!俺らクラスはなれた!!!」


中3の始業式、将吾が言った。
私はショックでショックで泣きそうだった。

中学3年…

中学最後の年で林間学校も修学旅行も遠足も卒業式も全部全部将吾と一緒に
すごせないなんて・・・

「おい!ゆい!」

将吾が私を呼ぶ声が聞こえた。

「あ、何?」

「何って…俺らクラス離れちゃったじゃん。」

「そ、そうだね。」

「え、ゆいは寂しくないの?俺と離れて。」

突然そう言われてびっくりした。
将吾の顔はいつもみたいにへらへらしてなくて真剣な顔だった。
いきなりそんな顔で見つめられて緊張した私は

「別に~。どっちでもいいしー」

そう言ってしまった。
本当は反対なのに・・・

どうして私はこんなに素直じゃないんだろ。
< 2 / 5 >

この作品をシェア

pagetop