ココロ

バス


***

こうして私はそんな騒がしい朝を過ごし。
そしていつも通りの時間に家を出ればいつも通りのバスに飛び乗った。





「(…相変わらず混んでるなあ)」

他校の制服を着た高校生達やスーツをきっちり着たサラリーマン。
そしてどこに行くのやら不明だが近所のおばあちゃんらしき人なんかもいて、いつもこのバスは混雑していた。

流石に最初は戸惑ったし朝からヘロヘロになったりもしたが最近は少し慣れて来たような気がする。
逞しくなったな、私…







「ねえそういえばさあ、昨日の騒ぎ聞いたあ?」

「?」



すると、大人しく手摺りの所に掴まっていた私の耳に届いた隣りの女子高生達の会話。
別に聞くつもりは無かったのだが、ただボンヤリと窓の外を眺めていただけで私は自然とその2人の会話を耳に入れることとなってしまった。




「騒ぎって?」
「ほら、駅裏のゲーセンあるじゃん?あそこで昨日、中学生のと高校生の凄い喧嘩あったんだって」
「(……喧嘩)」


あれ…なんか、ちょっと嫌な予感。








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