君の詩が色褪せても
「えっ…?」
零れる弥生の声。
「LIKEの好きじゃないよ、LOVEの好き…私、日和を愛してる」
真っ直ぐな瞳。
嘘、偽りのない瞳。
ハッキリとした口調。
凛々しい佇まい。
律壱はゴクリと音を立てて唾を飲んだ。
ただただ呆然とする日和。
「困るよね、こんなことイキナリ言われたら…」
皆、返す言葉が思い付かなかった。
「愛里子も困ってるの…。愛里子は弥生さんの味方だから、弥生さんが大事だって記憶が頭の片隅にあるから」
「あっ愛里子ちゃん?何でそこで弥生さんが出てくるの?」
尋ねる律壱。
愛里子は一度日和を見て、そして弥生の方を向いて答えた。
「弥生さんは日和が好きだから」
愛里子は断定するようにハッキリ言った。
「……」
混乱する弥生。
「…愛里子、お前、おかしいぞ」
日和が動揺しながら愛里子に話し掛けた。
「愛里子は間違ってないよ。弥生さんは日和が好きなんだもん…」
「いい加減にしろ愛里子。みんな困ってるだろっ」
愛里子の腕を掴む日和。