君の詩が色褪せても




植杉日和の詩が…
当時の私の背中を押してくれた…ー





とても感謝している…ー





いつか…

ありがとうと言いたい…ー






でも…

今じゃない…ー






何故か…

そう思う……ー









何故だろう………ー






もやもやする…


何か物足りない気分になる…ー










ラブストーリーがやけに描きにくい…ー









励みになるもの…


大切なもの…






あったような気がする…ー












「ねぇ」


「何?」



「植杉日和は私の名前、知ってたのかな?」



「……?」



「映画の話があるまで、きっと知らなかったよね」














あの日…


公園で彼は私の名前を聞いてきた…ー









弥生は目を閉じた。












『私の名前を忘れないで』





何で…


こんな言葉が浮かぶの?…ー























僕の名前を忘れないで…ー




日和は自転車を押してマンションを出る。




「おっ、ひよりん。仕事か?」

いつもの様に草木を手入れしている善さん。

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