君の詩が色褪せても
第3章 放置中の出会い
目が覚める。


朝の日差しが日和の頬を温めていた。


ノートパソコンを前に昨夜と同じポーズを取っていた日和。


「やべ…」

近くにある時計を見る。


8:26…



「良かった…」


伸びをする日和。



でも、ランニングの時間ねぇなぁ…―


しばらく天井を見ている日和。

そして、あることを思い出す。


「あっ…」



日和は慌てて自室のドアを開けた。



閉じたはずのリビングのカーテンが開いている。

そこから、柔らかな光がソファーの上の彼女を照らしていた。



「ここで寝たのかよ…」


ソファーの上の愛里子は妖精というよりも、天使のような寝顔でクークー眠っていた。


頬に涙の後筋を見つける日和。

胸がチクンと痛んだ。



日和は毛布を持ってきて、寝ている愛里子にそっと掛ける。


そして、黙って彼女の顔を眺めていた。


高校生位かな?…―



あどけねーな…―


つーか、無防備…―






起きたら…
オレのこと忘れてんのかな?…―




「それって淋しいかも…」





「…何が?」


「……」


愛里子の目蓋がゆっくり持ち上がる。
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