君の詩が色褪せても
泣きそうになりながら熱く発する愛里子。


「何か…証明できる?」

律壱は優しく問う。


「証明…?」


「愛里子ちゃんが妖精…っつーか、その羽根が本物かどうか?」


「……」

愛里子は考え込んだ。




「服、脱いでもらったら早いんじゃね?」

掃除をしていた日和が立ち上がった。


「お前は何で下ネタしか思いつかないんだよ…」

律壱は日和にため息まじりで返す。





「分かりました!愛里子、脱ぎます!」



「「はぁっ!!!!!!!」」


日和と律壱の大声が重なった。


頭の大きなリボンを取る愛里子。

その手がワンピースのフックに差し掛かった。



「まっ、待て!」


ドロドロ愛里子の腕を掴む日和。



「…でも、日和が…」



「本気にすんな。こんなことされたらオレたち犯罪者だ」


じっと愛里子の目を見る日和。



「でも…そのカッコのままじゃマズイよな…」

再び考え込む律壱。



「なんか、いい案ないか?」



「う〜ん…」

腕を組む律壱。



ん………―

そうだ…!―




「女だよ」


律壱はひらめきの魔法にかかったかのように、目をキラキラ輝かせて、そう言った。
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