君の詩が色褪せても
「お母さんみたいな感じ…」
読み上げて顔を赤らめる弥生。
「愛里子に対して思い当たることとかある?」
真剣に、積極的に尋ねる日和。
「…う〜ん……。最近は忙しかったから、面識があったとしても私が気付いてないかも…」
「そっか…」
「役に立てなくてごめんなさい」
弥生が手帳を日和に返す。
「やっぱ雰囲気的な感じだったのかな。弥生さん、愛里子に優しくしてくれてたし」
残念そうに頭をかく日和。
「粗茶ですが」
愛里子が紅茶を運んできた。
「ありがとう愛里子ちゃん」
「紅茶で粗茶って…」
ホント変な奴―
「でもさ、こんなに服貰って良かったの?」
日和は紙袋から沢山の甘ロリ服を取り出す。
愛里子も隣に座ってニコニコと洋服を眺めていた。
種類豊富なワンピースの背中には羽根を通す場所がちゃんと補正されていた。
パジャマも下着もフリフリでいっぱい。
ボンネットにヘッドドレス、靴やカバンまである。
「弥生さん、これ自分の為に買ったんだろ?」
「ぅ…うん」
俯き照れる弥生。