君の詩が色褪せても
『日和はアイドルよ』
やめてくれ…
『日和…』
もうやめろ!
『日和…』
やめろ!
『裏切り者…』
「やめろー!!」
「日和…」
愛里子…―
「どしたの日和?」
朝?―
「…なんだ、夢か」
「怖い夢みたの?」
愛里子は日和のベッドの端を握り締め、心配そうに聞いた。
「ぁぁ…………、って、何でお前ココにいんの?」
「だって、外から呼んでも返事がないから」
日和の腕をツンツンする愛里子。
「だからって勝手に男の部屋に入るなよっ!」
昨夜の自分をすっかり忘れている調子のいい日和。
「でも、日和が死んでたら気持ち悪いし」
心配じゃなくて気持ち悪いのかよ―
「律壱くん来てるし」
えっ?―
「マジ…で?」
出ていこうとする愛里子の肩を掴む日和。
「マジだから、ちゃんとお洋服着てきてね」
……―