幸せのQuintet


そう話す城戸くんの目はキラキラ輝いているように見えた。



「なぁ、松雪」


「なぁに?」


「…人前に出るときに考え方を変えてみたら、どうだ?」



いきなりの城戸くんの提案。



考え方を変える…?



私にはイマイチ、ピンとこない。



「たとえば…、[人前で歌わなきゃいけない]じゃなくて[みんなに自分の歌を届ける]て思ったらどうだ?」



「歌を…届ける…?」



そんなこと考えたことなかった。



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