幸せのQuintet
「松雪はいいもの持ってる。それをさ…聞く人に伝えてほしいんだよ」
城戸くんは私の目を捉えた。
私は少し恥ずかしくて少し赤くなった。
「すぐにはできねーかもしれないけど、大丈夫だって!」
そう言ってニッと城戸くんは笑った。
ここまで笑う姿、初めて見た。
不意打ちだからか胸がドキドキいってる。
「ありがとう…」
城戸くんの話を聞いて楽になった気がする。
「じゃあ練習行くわ」
「わ、私も…」
「松雪はダメ」