あの日に帰りたい〜第二部〜
第八章
高二になった年(1982年)が暮れようとしていた。良いことなど何も無かった年だった。悪いことはてんこ盛りにあった年だったが。若い私は自分の部屋で音楽を聞いていた。この頃良く聞いていた、佐野元春だった。佐野元春懐かしい名前だ。彼の都会の生活を歌ったお洒落な歌が田舎の若い私をいたく刺激した。この人の歌が、私を都会へと導いたのだった。
< 141 / 176 >

この作品をシェア

pagetop