あの日に帰りたい〜第二部〜
若い私は、揉み手をしながら、「それじゃのぶひでさん電話まってます。」完全に主従関係は逆転していた。「ひとつよろしくお願いしますよ。大将!」卑屈なくらいに低姿勢になった若い私は、何度もお願いした。のぶひでは悠然と胸を反らせながら、「わかったよ。心配するな。」と偉そうに私の肩を叩いた。私は頭を下げながらのぶひでの家を後にした。
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