LOVE・ラブ・らぶー先生が教えてくれたコトー
「使いな?落ち着くまで泣きな……。」
ハンカチを歩に渡した。
そして先生は歩の傍から離れようとした。
独りにしないで―――。
歩は先生の着ている白衣を掴む。
先生はビックリした様子で歩を見た。
「……ん?どうした?」
『行かないで』なんて恥ずかしくて言えない。
歩は黙ったまま、白衣を掴んだ手を離す。
歩は首を横に振る。
すると先生は察してくれたらしく、優しく微笑み頭を撫でてくれた。
そしてまたベッドに腰かける。
「俺はどこにも行かないよ?傍にいるから安心して泣きな……」
歩は頷き、静かに泣いた。
落ち着いた頃、
「怖い夢でも見たのか?すごいうなされてたよ」
「………前にねすごく怖い思いして、その夢見ちゃって怖かったの」
すると先生がオロオロとし始めた。