LOVE・ラブ・らぶー先生が教えてくれたコトー
その時、休憩時間が終わった。
現在の歩は授業に出れる状況じゃないし、今すぐに相談に乗ってあげたいと、先生は担当教諭に『黒瀬は保健室で休むそうです』と連絡を入れた。
その時には歩は少し落ち着きを取り戻し、話せる状況になっていた。
先生は歩の前に向き直る。
「あたしね『愛』を知らないんだ。あたしが物心がつく前に両親死んじゃってね、」
先生はいきなりの展開に動揺した様子だった。
だが、歩は気にせず先を続けた。
「一度、親戚に引き取られたらしいんだけど、あたしの親の財産とか添えられて施設の前に捨てられてたみたい。施設の先生達に聞いたから知ってるだけなんだけどね、」