HOTEL
武井は久住のそんな話を聞いた事がなかった。

「うそ!まじかよ!」

「武井は鈍感だからね。」

「鈍感って言うな!」

「でもそのおかげで武井と変わらず友達でいれた訳なんだけどね。それより、解決方法は?」


「本当は長い間修業していただく必要があります。ただ、そんな時間もないようですので、明日もう一度こちらに来ていただけますか?まずは自分の身を守るという最低限のコントロールの仕方を教えましょう。そして自分の意識で力を抑える事も覚えなくてはなりません。」


私は昨日といい、今日といい、色んな事が起こりすぎて、頭が付いて行かない…

だけど私は「はい」と即答していた。
頭と身体が別物なのではないかと疑ってしまう程ちぐはぐな感じだ。

明日の午前11時にもう一度ここに来る事を約束し、神職さん達にお礼を言って、私達はこの神宮を後にしたのである。





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