二十歳計画
二十歳計画開始?
あれから一日が過ぎた。
大学が終わって、裕子と小さな喫茶店にいた。
「で、頌子はなんて返事したの?」
裕子には昨日の告白のことを話した。まぁ、物凄い勢いで驚かれたが。
「返事は、してない、です…」
結局、返事は返していなかった。あの後、黒崎君は、
「返事はまだいい。俺に時間をちょうだい?」
と言って帰ってしまった。
裕子に話すと、黒崎君やるわね、と呟いていた。それからこちらを向いて、
「頌子、黒崎君のこと考えてみたら?気に入られてるんだし。見た目はあれだけど、カッコいいし、彼氏に出来たら自慢だよ?」
「そうかなー」
「あんた彼氏欲しいんでしょ。それとも、まだ上田君のこと考えてるの?」
私はちょうど飲んでいたミルクティーを喉につまらせた。
そんなことないよ、と軽く噎(む)せながら答えると、
「本当にー?言っておくけど、もし、本当にそんなこと考えているんだったら無理よ。」
「言われなくてもわかってるよ」
私は少し頬を膨らませたあと、残りのミルクティーにまた口をつけた。