二十歳計画

高校の卒業式


今までの想いを伝えようと決意した。

朝、学校に行って教室に入るとクラスメートの子が近づいてきて

「聞いた!?
隣のクラスの前田さんと上田君、付き合ったみたい!!」

お似合いだよね~、と彼女は笑っていたが私には全然笑えなかった。

頭が真っ白になった私は適当に相槌をうって、トイレに行った。

そこに入ると前田さんとその友達がいた。友達がおめでとう、と祝福し前田さんは泣きながら、ありがとうと笑っていた。

さらに悲しくなって私は、走って図書室に行った。

誰もいないことがわかると、涙が次々に溢れてきた。

想いを伝えることができない悔しさと自分の初恋が実らなかった悲しさで、涙はどんどん出てきて最後には声を出して泣いていた。




今思えば、あの時に自分の気持ちを言っておけば良かったと後悔している。

一人帰路を歩きながらそんな思いにふけっていた。

< 4 / 23 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop