時を越える愛歌
自殺
夜空に輝く大きな満月…

久しぶりに綺麗な満月を見た

4階建のビルの屋上。

大好きな月を背に、

あたしの足は地面から離れ、

宙に舞った・・・



力が入らない足を動かしてよろよろと人込みの中を歩く。

さっきマンションの上から飛び降りたはずやのに何でここんなとこに居るん…?

足からは血が流れ出て、服は少し破れてる。

普通こんな人が街中でうろついとったら普通の人は声かけるのに、今は誰も声をかけてくれない。

というか視界に入れる事さえしてくれない。

よたよた歩く自分の足を見てるとめっちゃ惨めに思えてくる。

前から早足で歩いてくるサラリーマンにぶつかっても、相手は何事もなかったかのように歩いてる。

もしかして、あたしの事見えてないん?

今更「どうしたん」って声をかけてほしい訳やないけど、ちょっとは気にしてほしい気もある。
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