時を越える愛歌
お父さんはあたしが1歳になった時ぐらいに、会社の社員を正当防衛として殺してしまったらしい。
そのことを警察は殺人扱いし、お父さんは信じてもらえないままお母さんと一緒に世間から偏見を持たれた。
このままでは子供を育てることも何も出来ない。
そう考えたお父さんとお母さんはお姉ちゃんを遠く離れた知り合いの家に養子に出した。
両親は自殺するつもりで車に乗り、自らトラックに突っ込んだらしい。
まだ小さかったあたしはお父さんやお母さんと一緒に死ぬはずやった。
でも運が良いのか悪いのか、死から逃れられた。
そのことは知り合いの家には伝えられず、お姉ちゃんは何も知らないままずっと育てられてきたと、親切に説明してくれた。
奈美「ほんなら本間のお姉ちゃん…?」
姉「そうやで、奈美」
あたしはぎゅっとお姉ちゃんに抱きついた。
ずっとずっと一人と思ってた、寂しくて辛くって、耐えられないことばかりやった。
誰かにすがり付きたくて、温かさを感じたくて。
お姉ちゃんに抱きしめられた瞬間、何故かあたしの頭の中には知らない男の人の笑顔を過った。
にこにこ、輝くような笑顔であたしを見つめていたのだった。
これからあたしの物語が始まる。
真新しいキャンパスに
たくさんの花を咲かせていこう
そのことを警察は殺人扱いし、お父さんは信じてもらえないままお母さんと一緒に世間から偏見を持たれた。
このままでは子供を育てることも何も出来ない。
そう考えたお父さんとお母さんはお姉ちゃんを遠く離れた知り合いの家に養子に出した。
両親は自殺するつもりで車に乗り、自らトラックに突っ込んだらしい。
まだ小さかったあたしはお父さんやお母さんと一緒に死ぬはずやった。
でも運が良いのか悪いのか、死から逃れられた。
そのことは知り合いの家には伝えられず、お姉ちゃんは何も知らないままずっと育てられてきたと、親切に説明してくれた。
奈美「ほんなら本間のお姉ちゃん…?」
姉「そうやで、奈美」
あたしはぎゅっとお姉ちゃんに抱きついた。
ずっとずっと一人と思ってた、寂しくて辛くって、耐えられないことばかりやった。
誰かにすがり付きたくて、温かさを感じたくて。
お姉ちゃんに抱きしめられた瞬間、何故かあたしの頭の中には知らない男の人の笑顔を過った。
にこにこ、輝くような笑顔であたしを見つめていたのだった。
これからあたしの物語が始まる。
真新しいキャンパスに
たくさんの花を咲かせていこう