時を越える愛歌
祐介「お疲れ様でしたー!」
ライブも無事終わり、良い気持ちで楽屋に戻る。
各々シャワーを浴びたりしながら汗を流していた。
僕もさっとシャワーを浴び、頭をタオルでグシャグシャを拭きながらメンバーのいる部屋へと戻った。
裕人「にしても、お客さん入って良かったなー」
大典「一時はどうなるかと思いましたもんね、去年なんかガラッガラで(笑)」
真人「せやな(笑)」
メンバー同士でいろんな昔話をする中、優くんが僕の隣に座ってきた。
僕の目を見て、優しく微笑んでくれた。
優「今日の祐介、良かった」
祐介「ほんまに…?」
優「おう、今までで一番輝いとった」
祐介「あの歌を、届けたい人がおるねん」
優「…」
祐介「その人に届くように、一生懸命心を込めて歌った」
優「…」
祐介「ちゃんと届いてたら、良いんやけどな(笑)」
優「大丈夫や、お前の歌は、声は、心は、全部その人に届いてる」
祐介「良かった…」
優「心配すんな、ちゃんと届いてる」
なぁ、奈美?
僕のこの想いは、ちゃんと奈美に届いたかな?
ここにいるよ、頑張ってるよ、いつでも奈美のこと想ってるよって、ちゃんと伝わったかな?
ちゃんと…伝わってるやんな。
(You're all I need.)