時を越える愛歌
あたしはもう幽霊ちゃうよ?
祐介と同じ、生きてるよ?
あの頃とは、ちゃうことが一つだけあるねんで…?
奈美「あたし、な?飛び降りた後、ずっと昏睡状態やってんて…」
祐介「…そんなことって…あるねんな」
奈美「あたしと祐介が一緒に過してたあの時、ほんまに幽霊やったみたい、」
祐介「じゃあ、今は…?」
奈美「うんっ…生きてるよ、ちゃんと」
涙を流したまま顔を上げ、祐介を見つめて微笑みかけた。
祐介はそんなあたしの唇に軽く口付ける。
唇を離すと、祐介はあたしをもう一度きつく抱きしめた。
祐介「奈美がおらんようになって、僕ほんまにおかしなって、狂ってた」
奈美「…」
祐介「奈美がおらな無理なんやって、めっちゃ思い知った」
奈美「祐介…」
祐介「もう、何処にも行ったらあかんからな…?」
何処にも行かへんよ、行くわけない。
祐介が許す限り、あたしはずっと祐介の傍に居るよ。
ずっとずっと、この先も。
離れることなく、幸せにいたい。
貴方と、祐介と、愛し合いたい…
「離れる訳ないやんか、ずっとずっと、祐介の傍に居させてな…」
(Stand by me.)