時を越える愛歌
祐介「一緒に行きたかってんけどなぁ…」












大切なものがなくなったみたいな感じがして、何か心が痛む。







僕は行きみたいな元気はなくて、普通に階段を下りた。









まぁ奈美やって1人で出かけたい時もあるよなぁ。











僕は優くんが待ってることを思い出して少し早足で残りの階段を駆け下りた。
夕方。






優くんが車で家まで送ってくれたけど、何故か外の風に当たりたくて公園がある方に向かって歩いた。












芸能人がこんな無防備にうろちょろしとったらあかんなぁ…















揺れてるブランコから飛び降りて、空を見ながら家の方へ歩き始めた。









するとマンションから出てくる奈美の姿が見えた。











嬉しくなって奈美の方に向かって駆け出した。



















でも、奈美はマンションの方に向かって手を振ってた。










こっからは建物が邪魔になって奈美が手を振ってる主が見えへん。












奈美が前を向いて歩き始めてから、マンションの前まで足音をたてずに走った。















祐介「…」












マンションの中に入って行くあの後姿は…
















隆平。



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