時を越える愛歌
隆平くんに相談出来て良かったと思う。
心に霞んでたもやもやも少しは消えたし、元気が出た。
それに勇気も出た。
あとはあたしが頑張るだけ。
隆平くんも「あとは奈美次第」って言ってたし。
近いうちに言おう…
祐介「ただいま~」
奈美「おかえり~!」
祐介「あ、起きててくれてたんや…」
奈美「うん!今日は晩ご飯はグラタンやから♪」
祐介「あ…わざわざありがとう」
うちは自分のことを考えるばっかりで、祐介のことは何も気にかけてなかった。
ただ一緒にご飯を食べて、テレビを見るだけ。
自分のことを考えつつ、祐介の様子をうかがってた。
今このタイミングで言ったらあかんかな…
1時になったら言おう…
そんなことばかり考えても、結局言えず終いで一日が過ぎた。
あくる日、自分のことでいっぱいいっぱいになった時にふと祐介を見てみた。
めっちゃ疲れた顔してる…
奈美「祐介…最近大丈夫?」
祐介「え?大丈夫…やで?」
大丈夫と言っても、
あんまり寝てないし、
帰って来るんも遅いし、
何か気にしてるみたいやし、
笑ってくれへんし、
まともに目ぇ合わせてくれへん…
…うちってめっちゃうざい感じやな。
奈美「本間に?」
祐介「本間に」
奈美「…絶対?」