時を越える愛歌

“ごめん”


“愛してる”




今の僕にとって一番言わなければいけない言葉。





でも、そんな勇気は僕にない。









この言葉が言えたら、どれだけ良いのだろう。




どれだけ笑えるのだろう…










祐介「…っ…奈美っ」











祐介の気持ちは今のうちには分からへん。



どんな気持ちなんか、どんな状態なんか…





あたしは出来るだけ祐介のことが知りたくて、頑張ってる。







どんな顔をすれば喜ぶかな?



今日はどんなご飯作ったら喜ぶかな?





こうしたら笑ってくれるかな?





いっぱいいっぱい頑張ってるのに…







祐介は分かってくれへんのかな…








そら分かるわけないよな。



忙しいし、疲れてるし、女はあたしだけやないから。







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