幼なじみ
ほかの撮影のように簡単には終わらないkの雑誌。
今まで何回も撮ってきたからもう慣れたけど...
実際まだ半分も撮れてない。
それはたぶん俺の実力不足。
「涼とリオの間に壁みたいなのを感じるんだよなぁ...写真でも」
“写真でも”最後に付け足した監督。
それはこのばにいなくても俺らの関係が見えるってことで...
つまり読者にもわかるってことだ。
「すいません。もう一回お願いします」
仕事にはひたすら前向きで、監督に口答えしない主義の俺は頭を下げリオとの距離を縮めた。
「...涼」
「リオ。ここをこうして...上目遣いで俺を見て?」
「こぅ...?」
「うん」
俺はリオにまたがりリオのあごに手を添える。
「じゃあ次立ってー」
「「はい」」
リオの腰に手をまわし角度をかえリオをみつめる。
リオもそれに合わせて俺を見つめた。
長い髪がさらっと肩にかかり、一言で言うと...エロい。
「次すわって」
「「はい...」」
リオの顔にも疲れが見え始める。
「リオ...がんばれ」
「うん」
俺が後ろに両腕をつき、リオが俺の胸に顔を当てる。
今にもキスしそうな距離で...。
その時。静にスタジオのドアがあいた。