幼なじみ


「おす...」
「涼、おはよ」
いつも通りの朝。
「......」
沈黙なんて今まで一度もなかったのに。
「ほっぺまだ赤いな」
「虫に刺されたのかな?」
さりげない言葉で涼を誤魔化す。





「優衣、言えよ」
「え?」
「俺に隠し事できると思ってんのかよ?」
いつもより強気の涼。
いつもより低い声。





涼はわかってくれる。
涼は守ってくれる。
わかってるのに言えない。
言いたいのに言えない。
だって...涼はきっと自分のせいだって思う。
あたしまた、涼に迷惑かける。





もういやなんだ。
幼なじみだからって、涼に迷惑掛けたくないんだ。









涼、ごめんね?










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