幼なじみ
「ゲホゲホッ...」
変な咳をする優衣。
「風邪か?」
「んーそうかも」
「気をつけろよー。体弱いんだし」
昔から優衣は体が弱く風邪をひくとなかなか治らない。
入院も何度かしてたっけ。
「わかってるよぉ。涼心配症だね」
へへっとほほ笑む優衣は可愛すぎてやばい。
優衣が貧血で倒れてから5日。
俺は朝からスタジオ。
午後は初めてのCM。
ってか今日は優衣と俺の記念すべき初記念日だ。
早く終わらせてぇ...。
午前、雑誌の撮影も終わりCM撮影の準備を始める。
確か有名なブランドの新作を着るとか言ってたな。
相手誰だろ?
まぁとりあえず初体験だし...
いつもの俺らしさを見失わないようにしなきゃだな。
「お願いしまぁす♪」
聞きなれた声、この声は優衣。
「優衣??」
「あー涼!今日はよろしくね」
今日はよろしくね?
どういうことだ?
あッ!俺の相手がユイってことか!
よっしゃーー!
やる気千倍になった俺は気合を入れて控室に入った。
ユイはにこにこと愛想を振りまいてた。
「涼ー今日は注目の二人だし、しっかりやってくれよー」
「任せてください!」
酒井さんにも強気発言。
CMって一回出たら次は断れないって聞くけど...
まぁ仕事が増えるのはいいことだよな。
「涼、ユイ、そろそろ入ってー」
「「はぁい」」