幼なじみ
「おいひぃぃぃぃ」
興奮気味の優衣。
「やばいおいしすぎる♪」
「そりゃよかったよ」
おいしそうにハンバーグを頬張る優衣が可愛くて、病気なんて思えない。
「涼??大丈夫?」
「え?あ、うん」
ふと考えると何も耳に入らなくなる。
「あたしのこと考えてた?」
「優衣が可愛くて大好きだなぁって思ってた。」
「うそばっっかり」
静かに笑う優衣。
「俺ね、優衣が居なくなるなんて考えられない。」
「へ?」
不思議そうに首を傾げる優衣だけど、心の中は見えてる。
俺が言いたい事も思ってる事もわかってるだろ?
「そろそろ出ますかー」
伝票を持って席を立つ。
「おいしかった♪」
海よってくか...。
「優衣、海いこっか」
「うん!!」
純粋に買い物を楽しんで、純粋に感動して...
純粋に喜んで...きれいな笑顔を見せてくれる。
「海とか久し振りかもしれないかもー」
「優衣ー日本語になってねーよ!」
「うるさいぃ」
砂浜を走り回る優衣。
「優衣、ここ来て」
「えー何ー?」
「ゆーい!真面目な話」
一気に暗い表情になる優衣。
俺もどんな顔をすればいいのかわからない。
でもこの気持ちを伝えないときっと後悔する。