幼なじみ


「俺、優衣が大好きなんだよ」
「涼??」
「生まれたときからずっとずっと」
「ん...」
静かに優衣の頭をなでる。
「何でそんな話するの?しなくていいよ。忘れようよ」





悲しい顔で見つめてくる優衣を見るのはつらい。
「でも俺伝えなきゃ後悔する。だから聞いて?」
「わかった...」





「俺、優衣の病気は治るって信じてる。でも時々怖くて怖くてたまらなくなる。」
「あたし...治るかなんてわかんないし」
不安そうな優衣も、泣きそうな優衣も笑顔の優衣も。
全部全部大好き。






好きで好きでたまらない。
「優衣がいない人生なんて考えられない。」
愛してるなんて言葉じゃ伝わりきらない。
何年も何年も片思いした辛さ...
何度も何度もすれ違った思い...
何回も何回も泣いた。






そんな日々があったから今俺達幸せなんだよな?








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