幼なじみ


「これ写真...」
リオから分厚い封筒を受け取る。
「涼...ごめん」
リオは深々とあたまをさげたけど。
それで優衣の傷が消えるわけではない。





「あたし許されないことをした。それに、涼や優衣をきずつけた」
「もういいんだよ、あやまったって優衣の傷は消えない」
ズキン...ッ
口にすると痛みが増す。
優衣はもう笑わないのだろうか...?
リオと俺が別れた今、優衣と俺は普通に戻れるのだろうか?





「涼君」
懐かしい呼び名に顔を上げた。






「もう優衣なんて諦めなよ」
「...」
それは俺が今までいろんなひとに言われてきた言葉だった。
「どうせ無理なんでしょ?だったらあきらめなよ」
リオ、お前わざとだろ?






「俺は優衣しか女に見えないし、優衣が大好きだから片思いでもつらくない」






『あきらめろ』と
言われるたびに俺が口にした言葉。
みんな呆れて笑ってた。
リオにも何度この言葉を言われたことだろう。










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