幼なじみ


「ねー涼。数学ばかりやってるね?」
「最近やってなかったから。」
俺はがりがりと難問に公式を当てはめていく。
優衣はというと、サラサラと難文を日本語に訳している。




「よく英語なんてできんね?」
「英語好きだから」
確か優衣は英語が一番良かったっけ?
「信者たちはこうして神に従ってきたのです...かー」
どうやら優衣は英語の本を訳していたらしい。





「優衣、理科の課題なんだっけ?」
「これだよ」
優衣が差し出したのは気が遠くなるほど分厚い問題集。
「半分終わったの」
優衣は笑顔でそう言った。
何か違う...。





痩せたからではない。
なにかが違うんだ。
優衣。その笑顔は本物?





「英語の課題なら終わったんだけどねー」
「さすがだな。おれは数学と社会が終わった」
「数学教えてよ」
優衣が数学苦手だから俺は数学がんばるんだぞ?
英語はもともと苦手だけどさ...。





優衣と教え合いっこできるんだからこんな幸せなことはない。





なんて俺の頭の中は常に優衣ワールドみたいだ。

















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