幼なじみ
「涼、診察終わった」
「医者なんて?」
俺は優衣に飛びつく勢いで聞いた。
診察時間が妙に長く、もしかしたらなんて不安に思っていたのだ。
「一応尿検査とかもしたんだけど...異常もないし妊娠もしてないって」
優衣の笑顔はどこか晴々しく、これをずっと気にしていたのかと少し安心。
「よかったな」
「うん、ほんとによかった」
泣きそうな優衣を抱きしめる。
「涼、ありがとね」
「こんなの余裕」
俺たちはいつものアイスクリーム屋に行った。
もうすぐ高校最初の夏休み。
俺たちは、またスタートした。