幼なじみ
「蓮、この子らどう思う?」
「かなりいいな。たぶん今のおれまですぐに伸びます。」
「お前もそう思うよな。」
酒井さんにも蓮にもそう言われ、若干傾きつつある俺の心。
「優衣ちゃん。涼くん。君たちなら確実に伸びる。おれと一緒にモデルをやらないか?」
そんなすぐに返事できることではない。
でも、やってみたい。そう思う自分がいる。
「あたし、撮影を見てみたい」
優衣の一言で蓮の撮影を見に行くことに。
「お願いします」
蓮がセットに立つ。
フラッシュが光りだす。
蓮の表情がくるくる変わる。
俺はこの瞬間、蓮に落ちた。
隣には目を輝かせている優衣。
決まりだな!
「優衣ちゃん、涼くん。どうだった?」
「すげぇかっこいいっす。おれモデルやってみたい」
「あたしも!やります!」
俺達の返事を聞くと、酒井さんは満足そうにに笑った。
「両親に挨拶へ行くよ」
「「はい」」
「二人の家は...」
「すぐ近くです」