幼なじみ

我慢




温泉旅行が終わりを告げた。
今日の優衣は異常にかわいかったな...。
なんていうか、あれはぜったいやいてたよな。
ってなんで俺にやきもち??




いやいや、ありえない。
ばかな考えが頭に浮かんでは消える。
「はぁぁぁ」
「涼がため息なんて優衣のこと?」
「姉貴。」
「マリンのこと聞いたよ、優衣から」
「ふーん」





「優衣は意外とやきもちやきだからねぇ」
「ふーん」
「気になるくせに」
うるせぇよ...。
「気になるならききに行けば?」
無理に決まってんだろ?
俺のことどう思う?
って聞いて、幼なじみっていわれて終わり。




それ以上でも以下でもない。
幼なじみって近いけど遠いんだよ...。
何でおれたち幼なじみなんだろう?
何度この関係を恨んだだろう?
でも幼なじみじゃなかったらそばに居られなかった。




神様が与えてくれたチャンス。
ずっとそう思ってた。
でも、幼なじみから進展するのに、どれだけ勇気がいることか...





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