【完】とわの風、青空の君。

「あんな目でみたら断れないよね・・・・・・」


次の日の土曜日。

せっかくの休みだというのに、私は野球部の試合に足を運んでいた。

なんでも、今日の試合は甲子園の地区予選の大会ならしく、入り口で入場料をとられた。


私、なんだか損してない？


私は、応援席へと続く階段を上り一番後ろの座席へと腰を下ろした。


点数盤を見る・・・まだ０対０ならしい。


「あ、しかも９回裏？終わりじゃん」


行こうか行かないかで悩んでたらバス逃しちゃったんだもんな。


まあ、これでも見たうちに入るし、いっか。


『４番、セカンド宮田。背番号５』


その時、場内にアナウンスが流れた。

私は目を細めて、バッターボックスへ向かう選手を見た。