好きすぎた、たぶん。
でも俺は違った。
この仕事に就いた時点で、俺は自ら選ばれる側の人間になったんだ。
俺らがいくら歌っても、曲作っても、世間の人に俺らの曲を選択してもらわなきゃ、俺らは生活していけない。
世間の人達だけじゃない。
同じ業界の人の中でも、俺らを選んでくれなきゃ世間に聴いてもらえる機会すらない。
選んでもらうしかない、俺らは。
そうはわかってても、どこかでそれに反抗する気持ちがあって。
割り切れない自分が、やっぱりいたりして。
情けないよな。
自分で選んだ、選ばれる人間なのに。